スマホケースの代表格・手帳型スマホケースについて網羅的にまとめています。
スマホアクセサリー全体の中でも、手帳型スマホケースはバリエーションが最も豊富。購入の際に迷う商品No.1のアイテムといっても過言ではないかもしれません。
逆にいうと、しっかり探せば自分の用途・目的に最適なアイテムも見つかるはずですので、スマホケースの選び方の参考にしてください。
手帳型スマホケースとは
改めて「手帳型スマホケース」について定義します。
手帳型スマホケースとは、レザーなどの柔らかい素材のカバーで、スマホを綴じるように包み込むことで、スマホ前面と背面両方を覆うことのできるケースのことです。
明らかに手帳っぽくないものもありますが、画面と背面をカバーできて、かつ、カバーをつけたままスマホ使操作をできるスマホケースを、一般的には「手帳型スマホケース・手帳型スマホカバー」と呼んでいます。
他のスマホケースと同様、iPhone用に関しては、「手帳型iPhoneケース・手帳型iPhoneカバー」と呼称されることが多いようです。
英語での呼び方
手帳型スマホケースを英語に直訳すると「Notebook type cell phone cases」です。しかし、Amazon.comのカテゴリーだと、「手帳型」を意味する分類名はありませんので、同タイプのケースを「手帳型」のような呼び方はしないようです。
日本での「手帳型スマホケース」の多くは、Amazon.comだと「Flip Cases」に分類されています。「Flip」は 「ひっくり返る・反転する」の意味ですので、フタの動きをイメージとぴったりですね。
手帳型スマホケースのメリット
フタの部分を有効に活用
手帳型のスマホケースの一番の特徴は、やはりフタの部分を利用して高機能化できることでしょう。
カード入れとして
カバー裏面にカード収納がついている場合は、SuicaなどICカードを入れておくことで、おサイフケータイのように使用することができます。
iPhone7より前のiPhoneには、おサイフケータイ機能がないので、手帳型スマホケースを選ぶ理由の一つとしているiPhoneユーザーも多いのではないでしょうか。
しかし、スマホケースのフタや留め具部分にマグネットが埋め込まれている場合は注意が必要です。収納している磁気カードが破損する場合があるようです。
また、スマホ本体から出ている電磁波の影響で、SuicaなどのICカードで読み取りエラーが起こりやすいとも言われています。その場合は、電磁波をカットする防磁シートを一緒に使うことで、読み取りエラーを回避することができます。
外部リンク(Amazon):改札やレジも心配なし! ICカード読み取り エラー防止シート
スマホスタンドとして
カバー部分を利用することによって、スマホスタンドとしても活格します。
ただし、画面の角度を調整ができないケースも多く、あくまでも簡易的なスマホスタンドとしての利用と考えた方がいいでしょう。
手鏡として
カバー内面に鏡が埋め込まれているスマホケースは、手鏡としても使用できます。
女性向けのスマホケースが多く販売されていますが、身だしなみをチェックするのは男性も同じ。
普段ミラーを持ち歩かない人が多い男性の方が、実はニーズがあるのかもしれません。
外部リンク(Amazon):ELECOM iPhone ケース ソフトレザーカバー 手帳型 カード収納 ミラー付
オートスリープ機能
スマホがオートスリープに対応している場合、ケースのフタにあたる部分にマグネットが埋め込まれているものを選ぶと便利です。
いちいち電源スイッチを押さなくても、手帳を開くようにしてスマホのON/OFFを動作させることができるので、手帳型スマホケースの人気の機能です。
外部リンク(Amazon):Nillkin Sony Xperia XZ 専用ケース 手帳型 カバー マグネット オートスリープ
しかし、多くの人が使っているiPhoneには、オートスリープに対応していないのが残念。
磁気の影響に注意
スマホケースの使用方法によっては、マグネットの磁力によってスマホに悪影響を与えることがあります。
例えば、フタを開いて二つ折にした際に、スマホ背面からくる磁力の影響で、勝手にオートスリープが機能することがあります。
さらに、スマホの電子コンパスに影響を与えることもあるようなので、ナビゲーションとしてスマホを使うときは注意が必要といえるでしょう。
スマホの保護性
手帳型スマホケースは、スマホ本体の前面と背面を両方覆っているので、スマホの露出面積が少なく、保護性能は高いといえます。
前述の機能面よりも、むしろスマホの保護性が理由で手帳型ケースを選んでいる人も多いのではないでしょうか。
その反面、スマホの操作をするときに、いちいちスマホケースを開くわずらわしさがあることや、本体側面のボタンが押しづらいことデメリットとなります。
ストラップを付けて落下防止
iPhoneをはじめ、スマホの多くはストラップを付けられるように設計されていません。ガラケー時代は付けていて当たり前のストラップですが、スマホ時代になると使っている人がめっきり減ってしまいました。
うっかり手を滑らせてケータイを落としそうになったときに、ストラップがあって助かったという人も多いはず。
ストラップを通す穴が付いている手帳型スマホケースは、よりスマホの保護性能を高めてくれます。
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グリップしやすい
手帳型スマホケースは、他のタイプのスマホケースに比べ、持ちやすいです。留め具の部分など、指に引っかかる部分が多いことや、布やレザーの材質が多いので滑りにくいからでしょうか。
そのため、他のタイプのスマホケースより、スマホの落下のリスクが少ないと思う人も多いようです。
プライバシーの保護
メールやアプリの通知や着信時にスマホの画面が見えないのは、プライバシー保護の観点からメリットです。
最近は、ビジネスの現場でもスマホを机の上に置く機会は当たり前になりつつありますので、プライベートな通知などが見えて気まずくなるようなことはありません。
手帳型スマホケースのデメリット
写真撮影しにくい
手帳型スマホケースにいれたスマホで写真撮影するとき、カメラで写真が撮りにくいとの声が多いです。
いざカメラ撮影しようとうすると、フリップ部分が背面のレンズと覆ってイライラなんてことも。他にも「片手で撮影できない」「自撮り棒を使う時にケースを外さないといけない」などが理由としてあげられます。
また粗悪なスマホケースを選んでしまうと、カメラの穴の位置がずれてて、カメラに写りこんでしまうということもあるようです。
スマホで写真撮影が当たり前の時代ですので、撮影がしにくいという理由で、手帳型スマホケースを敬遠するひとも多くいます。
そのため、各メーカーからカメラ撮影しやすいよう工夫をこらした手帳型スマホケースが発売されています。
スマホ本体をスライドさせるタイプ
スマホ固定部分がスライド式になっていて、カメラ撮影のときに上にスライドさせてカメラレンズが顔を出すような設計になっているタイプもあります。
同タイプは、粘着シートでスマホを固定させる商品が多く、スマホの機種に依存しないフリータイプのものが多いようです。
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カバーを折りたたむタイプ
カバーの背面部分が折りたためるような設計になっていて、撮影しやすい手帳型ケースもあります。
重量と体積が増える
材質にもよりますが、他のケースに比べて重量と体積が増えることが、手帳型スマホカバーの大きなデメリットといえます。
特に、カバーの表裏分のカバーの厚みに加え、スマホ固定部分の厚みが加わるため、スマホ単体で使うより厚み倍近くになることもあります。
スマホ本体側面の操作ボタンが押しにくい
手帳型スマホケースの多くは、スマホの保護性を重視していますので、本体よりもやや大きい外寸で設計されています。そのため、スマホ本体側面の操作ボタンが押しにくいといえます。
フタを閉じた状態で本体側面のボタンを押せないことは、いちいち開かないと操作できない手帳型スマホケースの大きなデメリットでしょう。
放熱性が悪い
メリットのスマホの保護性の裏返しで、本体の露出が少ない手帳型スマホケースは、スマホの大敵である熱を蓄めやすいといえます。バッテリー消費の激しいアプリを使う場合は要注意です。
激しくスマホを使うひとにとっては、スマホへの物理的衝撃から守ってくれる手帳型ケースの保護性能と引き換えに、スマホ本体の大敵である"熱"でスマホの寿命を縮めてしまうのは悩ましいところです。
後述する、手帳型スマホケースの材質も考慮しながら、最適なスマホケースを選びましょう。
着信・通知に気付きにくい
メリットで述べた通り、フタを開かないと着信やアプリの通知を見ることができません。プライバシーの観点からいうとメリットですが、面倒くさがりなひとにとってデメリットともいえるでしょう。
また、ケースの素材によっては、消音にしたスマホをデスクの上に置いた時に、着信時のバイブ音が聞こえません。
マナーモードにしっぱなしで、大事な連絡に気づかずなんてことにもなりかねないので、手帳型ケースで消音にしたときは注意が必要です。
耐久性に劣る
操作のたびにフタを開閉する手帳型スマホケースは、フタの折り目の部分に負荷が大きくかかります。そのため、他のタイプのケースに比べ、耐久性が劣ります。
安価な人工レザー素材の場合は、紫外線や湿気の影響にもよりますが、使い方によっては一年程度でボロボロになることもあります。
手帳型はダサい?!
電話をかけているときの格好が気に入らないということで、手帳型のスマホケースを敬遠される方もいるようです。
手帳型ケースで通話するときに、プラプラとカバーが開いた状態で通話している姿は、人によってはだらしない格好に見えることもあるようです。
手帳型スマホケースの素材について
手帳型スマホケースで使われる素材としては、PU(ポリウレタン)がベースの人工レザー・天然皮革を使った本革・布・ウッド(木)が多く用いられています。
人工レザー・合皮・PU
塗布剤としてPUを使った人工レザー(合成皮革・合皮)は、何と言っても軽くて汚れにくく、安価なのが特徴です。また光沢もあるので、新品とのときはそれなりに高級感もあります。
しかし、耐熱性・耐水性に劣っているので徐々に劣化していきます。スマホは使用するときに熱を持ち、通話の時には水分を含んだ吐息もかかりますので、スマホカバーとしては本来向いていない素材なのかもしれません。
また、合皮に使われるPUは、断熱材として使用されるくらい保温性が良い素材としても知られています。手帳型ケースのデメリットでも述べた、放熱熱性の悪いさも考慮すると、消費電力の激しいアプリなどを多用する人は、合皮の手帳型ケースではない他のケースを選んだ方が良いでしょう。
このようにデメリットも多い合皮の手帳型ケースですが、価格が安価なことから、手帳型ケースの素材として最も多く使われています。
本革レザー
メールはもちろん、スケジュールにタスク管理など、ビジネス現場でもスマホは当たり前に使用する現代。会議や商談で机の上にスマホを置くことも普通になりました。
そのため、牛や羊などの天然革を使用したスマホケースは、高級なスマホケースとしてビジネスマンに根強い人気があります。
最高クラスのスマホケースになると、クロコダイルを使ったものもあり、価格も10万円以上のものでてきています。それらの高級スマホケースは、熟練の職人が一つ一つ手作りしており、見た目質感とも合皮レザーとは比べ物になりません。
2年程度で買い換えるスマホのケースに、何万円も出すのは考えものですが、毎日どころか常に扱うスマホ。ファッションの一部と考えると、実は最も個性をアピールできるアイテムなのかもしれません。
布
柔らかい布も手帳型ケースの素材として使用されています。ただし、レザーに比べると、汚れやすい・強度がないなどのデメリットが多いせいか、種類は多くありません。
高いファッション性と手触りの良さからデニム生地を使った手帳型スマホケースは人気があり、多くのメーカーから販売されています。
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ウッド
天然木を使った手帳型スマホケースの質感の良さと美しい木目は、高級感があり一部のユーザーから根強い人気があります。
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特に、竹の持つ抗菌性は、スマホカバーの素材に向いているとも言えます。いろいろなところに持ち込むスマホは雑菌まみれですので、潔癖気味の人には竹製のスマホケースをおすすめします。
スマホ固定方法
手帳型スマホケースは、背面側のカバーについている粘着シートやプラスチック製のクランプでスマホ本体を固定します。
クランプでスマホを固定
プラスチックのクランプでスマホを固定する方法で、手帳型ケースで最も採用されています。しっかりとスマホが固定されますので、操作性も◯。
クランプの大きさは機種の大きさによって変わるため、機種変更をするとスマホケースは再利用できないことが多いです。
カバー素材で固定
カバー素材で本体も固定する方法も手帳型ケースで多く採用されています。クランプ固定に比べると、スマホがグラつくので、使いにくいという人も多いようです。
また、粗悪なものを選んでしまうと、スマホ画面の端と素材が干渉して操作がしにくいこともあるので注意しましょう。
粘着シート
粘着シートでスマホ背面を固定する手帳型ケースもあります。メリットしては、クランプ固定と異なり、スマホの外形に依存しないため、適合スマホの種類の幅が広いフリータイプのスマホケースとして販売されています。
iPhoneにくらべ圧倒的にケースの種類が少ない一部のAndroidユーザーのための固定方法といえます。
カメラ撮影のための工夫
スマホの外寸に関係なく使用できる粘着シートタイプのケースですが、カメラのレンズの位置は機種によって様々。ケースに入れたままでは写真撮影ができないのが、粘着シートタイプの手帳型スマホケースの難点です。
そこで、粘着シート部分がスライドさせるもの(前述)や、粘着シート部分が独立させてカメラ撮影がしやすいよう工夫されている手帳型ケースもあります。
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吸盤でスマホを固定
吸盤でスマホ背面を固定する手帳型スマホケースも素材します。
基本的な特徴は、粘着シートと同じですが、粘着シートと異なりスマホをケースから外した際に、スマホ裏面に跡が残らないことがメリットとして挙げられます。
以前は、全機種対応のスマホケースに見られる固定方法でしたが、保持力が弱い・ケースがかさばるなどのデメリットのせいか、最近はほどんど見かけなくなりました。
カバーの開く向きについて
右開き?左開き?
市場にある手帳型ケースの大多数は左開きです。ある調査によると、スマホケースの使いかたは、右利きも左利きともに「左手で持って右手で操作する人」が最も多いようです。
スマートフォンでの入力における利き手を聞いたところ、右利きの人の場合は「左手で持って、右手で操作することが多い」と答えた人の割合がやはり最も多く、59.3%でした。また、左利きの人の場合でも、「左手で持って、右手で操作することが多い」と答えた人が最も多く(35.1%)、「右手で持って、左手で操作することが多い」(22.1%)よりも多いことがわかりました。
引用:スマホ入力は、左利きでも4割近くが「左手で持って、右手で操作」Marketing Research Camp
ユーザーのニーズを反映して、左手で持ちやすい左開きが最も普及しているのでしょう。
しかし、「右手で持って左手で操作」する人にとっては左開きは使いにくいようです。そのため、数は少ないですが、右開きようも市販されており、主に「左利き用」(右手で持って左手で操作する)として販売されています。
縦開き型(フラップ型)
前述のように、現在市販されている手帳カバーは、横方向にカバーを開くタイプが主流です。しかし、カバーを上方向に開いて、昔のガラケーのように操作するスマホケースもあります。
縦開きであれば、カバーの開く方向を気にせず使用できますので、にわかに注目されています。
片手操作が当たり前だったガラケーを模したフリップフリーは、雨の日や電車の中など、片手で操作しやすいとのことからi-o-timesでも人気の縦開き型ケースです。
縦開きのタイプのスマホケースは、販売店によっては、「フラップタイプ」と呼ばれています。
止め具のスタイル
手帳型スマホケースのフタを開閉するスタイルにも種類があります。意外と忘れられがちですが、止め具は手帳型スマホケースの「手帳らしさ」を表します。手帳らしさをアピールするなら慎重に選びましょう。
ボタン式
止め具がボタンになっているオーソドックスなタイプです。面倒臭がりのひとには向いていないかもしれません。
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マグネット式
止め具の先にマグネットが埋め込まれているタイプです。ボタン式よりはフタの開閉はしやすいです。
しかし、マグネットの磁力により本体に影響を与えることがあるので注意が必要です。主な影響は特徴の「オートスリープ機能」の項を参照してください。
ベルト差し込み式
ベルトループ(ベルトを通す輪っか)がついていると、より手帳らしくなります。止め具の先にボタンやマグネットをつける必要がありませんので、尖った形状や丸形状にすることができ、ちょっとしたアクセントになります。
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止め具なし
止め具がないタイプはフタの先端にマグネットが埋め込まれています。フタを閉じた状態での安定性は劣りますので、落下時は心配ですが、面倒臭がりの人には向いています。