こんにちは。i-o-times編集部のAです。
元上場企業のCFOがお伝えする「もうかる店舗のつくり方」も、はや6回目。前回の記事では、スマホケース販売店の販売形態や立地によって、お客様のニーズが異なるということをご説明しました。
おさらいをすると、スマホケースを買いに来店されるお客様のニーズは以下に大別できます。
- ①スマホを購入したとき
- ②ケースに傷・汚れがついたり、ケースが壊れたとき
- ③今のケースよりも気に入ったケースが見つかったとき
- ④今のケースと場面に応じて使い分けようと思うケースが見つかったとき
来店されるお客様たちは、これらの中のどのニーズに多く当てはまるかを考え、店頭に並べる商品構成を決めるかが重要です。
今回は、お客様のニーズを調査した結果から、店舗が取るべき販売戦略について考えたいと思います。
お客様のニーズを知れば、お客様がどこから来ているのかが見えてきますので、幅の広い販売戦略を取ることができるようになります。
お客様のニーズはどう調べる??
先日の記事で説明した立地別のニーズは、あくまで参考情報です。
当然、店舗周辺の環境などによっても来店されるお客様のニーズは変わってきますので、あなたの店舗のニーズがセオリー通りということの方が少ないでしょう。
なので、自店舗のお客様のニーズは、直接調べるのが確実です。まずは、目の前のお客様がどのようなニーズで来店されたのか、なぜその商品を購入したのかを観察、ヒアリングしてみてください。
きっと想定とは違うようなニーズもでてくることでしょう。
また、購入していただいたお客様だけでなく、購入されなかったお客様のニーズも考えることも重要です。単なる冷やかし客(例えば、時間つぶし)だったのか、それとも欲しいスマホケースが見つからなかったから購入されなかったのか。
後者の場合は、取りこぼしているお客様ということです。
お客様はどこから来るのかを考える
お客様のニーズがわかれば、お客様がどこから自店舗にやって来るのかがわかります。それによって、いろいろな販売戦略が打てるようになります。
例えば、お客様のニーズを検討した結果、スマホ購入直後でスマホケースを求めるお客様が多いとします。冒頭の①のニーズですね。
この場合、同じSC(ショッピングセンター)内や近所のキャリアショップ・携帯ショップとのタイアップという視点が出てきます。他店舗とのタイアップ戦略としては、共同でチラシをまくなどの販促でのタイアップや、スマホを購入した方にスマホケースの割引クーポンを発行するようなタイアップが考えられます。
競合のニーズも取り込む
キャリアショップ・携帯ショップもスマホアクセサリーを扱っていますので、自店舗とは競合関係にあります。しかし、彼らの課題やニーズを考えることで、うまく協業関係になることも可能です。
キャリアショップ・携帯ショップの多くは、定番のシンプルなケース以外の取り扱いたがりません。なぜなら、多くのスマホケースを並べられるほど販売面積が広くないので、仕入れた商品の売れ残るリスクが高いからです。
そこで、自店舗商品の一部をキャリアショップ・携帯ショップに置いてもらい、委託仕入取引とすることができれば、彼らにとってもメリットとなります。つまり、スマホアクセサリーコーナーの商品展開を代行するということです。
キャリアショップは、在庫リスクがなく多くのスマホケースを扱うことができるようになり、商品の入れ替えも代行してもらえるというメリットがあります。
一方で、スマホアクセサリー専門店も、元々自店舗の在庫であったものを出せばよいですし、同じSCや近所なので、商品の売れ行きの確認や補充も容易で、自社の売り場を売れる場所に実質的に拡大できることにもなります。
まとめ
お客様のニーズによっては、スマホ修理店ともタイアップ可能です。スマホ本体が壊れたり、傷ついたりして修理するときは、2度とスマホが壊れないように、スマホケースや液晶保護ガラスが見直しされる場合も多いですからね。
以上、お客様がどこから来るのかを把握することで、他店舗とのタイアップという視点があることをお伝えしました。