スマートハウス ー 近年、住宅をインターネットにつなぎ、アレコレ便利に暮らそう!という試みが脚光を浴びつつあります。
今回取り上げるホーム・ウェザー・ステーション「Weather Flow(ウェザー・フロー)」は、あなたの住まい周辺の気象情報をリアルタイムに収集・分析し、スマホでいつでもチェックできる優れモノです。
アメリカのベンチャー企業Weather Flow社が開発中で、海外のクラウドファンディングサイトでは、目下資金を目標額の10倍以上(16年7月4日現在)集める人気アイテムになっています。
あなたのお家のお天気ステーション – SKY/AIR
まずSKY(スカイ)は、周囲の明るさや雨、風の強さや方向、UVの強さをリアルタイムにセンサーが検知し、データ化します。屋根の上や屋上など、遮蔽物の無い見晴らしのよい場所に設置します。
もう一つのAIR(エアー)は、温度や湿度、気圧をセンサーで検知し、データ化します。こちらは、屋外の日陰に設置します。
雷そのものを検知することもできますが、近づいてくる嵐を25マイル先、約40kmも離れた距離から検知できるのは驚きです。
SKY・AIR両機器ともに、スマホやタブレットなどの機器とBluetooth接続できます。また、WiFi経由でインターネットにも接続可能です。
ワイヤレス機器のため、気になるのはバッテリーが長持ちするかです。一般的な環境では、一度のバッテリー交換で1~2年は使えるそうです。
なお、屋外に設置する機器なので、当然防水設計になっています。
スマホ・タブレットでお家周辺の気象状況をいつでもチェック!
Weather Flow社のティザーサイトによると、専用ディスプレイが2016年秋には発売予定のようですが、無料のiOSとAndoroid用アプリも用意されています。アプリをダウンロードすれば、機器設置場所周辺の気象データが、いつでもどこでもスマホやタブレットから確認できます。
SKYとAIRは、ただ気象情報をチェックするだけのツールではありません。一般的なスマート・ホーム・プラットフォーム上で動作するので、あらかじめ設定しておけば、気象状況に応じて自動で住まいをより快適にすることができます。
お天気にあわせて自動で住まいを快適に!
例えば、気温に合わせて部屋の温度を自動で上げ下げできるので、エアコン代が節約できます。
UV指数が一定値を超えると、スマホにアラートでお知らせしてくれます。
雨が降っているときは、自動でスプリンクラーを止めます。水道代が節約になります。
夜になると自動で玄関に点灯させます。暗くなると自動点灯する電灯はすでに専用機器が住宅に普及していますが、もちろんWeather Flowでも同じことができます。
風が強くなってきたら、自動でガレージを閉めます。
マルチスポットの気象データをAPI化する
ご紹介してきたように、Weather Flowがあなたの住まいをアレコレ便利にしてくれるツールだということはお分かりいただけたかと思います。
しかし、Weather Flowは単なる「お家の便利サービス」にとどまりせん。WeatherFlowの開発には、産業界や公的機関から著名な気象学者が参加し、壮大なビジョンの元に開発が進められてきました。
将来的には、地点ごとにSKYやAIRが収集した膨大かつ高品質な気象データをAPIで提供し、第三者の企業や研究機関が利用できるようにする計画があるそうです。
そのため、気象データを検知する既存のサービスと比べ、Weather Flowはより正確な高品質のデータが収集できるように設計されています。
まとめ
近年、住まいに関する情報をリアルタイムに収集・データ化し、より快適な住まい環境をつくるサービスがたくさん登場しています。
Weather Flowのようなウェザー・ステーションが進化すると、お家が快適になり過ぎると、インドア派の人はますます外に出られなくなるかもしれませんね。