スマホケースとお金

こんにちは。i-o-times編集部のAです。

先日の記事では、短期的に利益を改善する方法として、Cランク商品を「捨てる」ことを挙げました。

Cランク商品とは、商品品番を売上順にならべたときに、店舗全体の売上に占める割合が10%に満たない下位品番の商品群を指します。

関連記事:売れない商品を捨てるだけで利益があがる?!魔法の手法ABC分析とは?|元上場企業CFOが語る「もうかる店舗のつくり方」②

しかし、Cランクの商品とはいえ、安易に処分するには注意が必要です。その商品は本当にCランク商品なのでしょうか。もしかしたら、そのCランク商品は、商品力以外の何かが原因で売れていない可能性もあります。

今回は、Cランク商品を処分するかどうかの判断の仕方について取り上げます。

売れない理由は何か

商品棚に並べている商品が、全く売れていないとします。

このとき、商品が「売れていない」というのは事実ですが、それだけではこの商品が「売れない商品」という事実にはなりません。

なぜならば、ある商品が売れない理由は、商品そのものの価値がないことだけではないからです。

もちろん商品自体に価値がなければ、商品が売れるはずはありません。他には、商品価値に見合わない価格設定がされている場合などもあります。

ここでは、スマホケース販売店にありがちな、「商品が売れない理由」を3つあげます。

1. 場所が悪い

ひとつ目は商品が置かれている場所です。売れていない商品があれば、まず置かれている場所を確認してみてください。

例えば、商品が陳列されている場所が店舗の隅っこの行き止まりだとします。お客様の導線を考えると、ここは立ち寄られにくい場所にあたります。

他にも、狭い通路に商品が陳列されていると、お客様が立ち止まって商品を手にとって見てくれる可能性は低くなるでしょう。もしかすると、お客様の目にさえ入っていない可能性もあります。

また、商品が置かれている高さも重要です。お客様が一番見やすい高さは、目の高さから胸の高さまでといわれています。売れない商品は、手の届かない高い位置に置かれてはいないでしょうか。台を使わないと取れない位置に商品が置かれてあったら、売れないのは当然です。

Cランクに分類された商品で、以上の可能性がある場合は、商品を置く位置を再考しましょう。場合によっては、お店のレイアウトを変えてみてください。

売れている商品の横に置いても売れなかったら、その商品が売れない理由は場所ではないかもしれません。

ちなみに、商品の配置を変えるだけで店舗に変化が出ますので、入店数が増えることが副次的効果としてあります。

2. 置かれ方が悪い

次に商品の置かれ方を確認してみてください。

売れない商品は、他の商品に隠れて見えなかったり、パッケージの正面が見えずに上面や側面しか見えないということはありませんか。

取り扱っている商品の種類が多い店舗の場合、商品を拡げきれずに、一部商品が隠れてしまっていることが多々あります。

また、売れない商品にホコリはかぶってはいませんか。ホコリかぶった商品を見ると、お店の管理体制に対する疑念とともに、「このスマホケースは売れていないのでは?」とお客様に思われてしまいます。

お店の商品の並べ方を見返して、商品の価値が見えにくくなっている場合は、置き方を見直しましょう。ただし、置き方に関係なく商品をきれいにしておくことは、常に心掛けたいところです。

3. 価格設定が悪い

商品の配置も見せ方も問題ない。それでも売れない商品は価格水準を確認してみましょう。類似商品と比較して価格が高い可能性があります。

高くても、他の商品より優れている点があるのであれば、その価格は正当化できます。しかし、価格がネックで売れないということは、お客様に価値が伝わっていないか、その商品の優れている点がお客様にとっては大事な点ではない可能性があります。

もし商品の価値がお客様に伝わっていないとしたら、まず類似商品に比べて優れている点をPOPなどで訴求してください。一通り目でうまくいくとは限らないので、いくつかのバリエーションを試してみましょう。

それでも売れない場合は、その商品の優れている(と店が判断している)点がお客様にとっては大事ではない可能性が高いです。よって、類似商品レベルに価格を一時的に下げてみるのも手です。

もしそれで売れたとしたら、お客様にとっては類似品と同等の価値しかないことになります。すなわち、お店が判断した優れている点は、お客様にとっては大事ではなく、価格設定が間違っていたことになるわけです。

まとめ

いかがでしたしょうか。売れていないからといって、すぐに商品を「捨てる」のは時期尚早です。商品を捨てる前に、「このスマホケースはなぜ売れないのか」を検証してみる必要があります。

売れてない商品を「捨てる」のは、本当に売れない商品かどうかを見切ってからでも遅くはありません。

元上場企業CFOが語る「もうかる店舗のつくり方」

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